ブラック企業と分かっていながら、僕が5年も働き続けられた理由

どうもNon太(@LoveWifeLives)です。

僕はブラック企業と呼ばれるような労働環境で5年間働き続け、今はすでに退職しましたが、それから早1年が経とうとしています。

そんな折、自分が働いていた時にお世話になった人から、どうしても単発で仕事をしてもらえないか?と依頼がありました。

僕は2つ返事でOKを出しその仕事に合計3日間行ってきたのですが、外の仕事だったので肉体的には大変だったものの終わってみるとメチャクチャ楽しかったことに気付いたんです。

そして「あぁ、ブラック企業で確かにしんどかったしその割に給料も安かったけど、この仕事やったから働き続けられたんだなぁ」とも感じていました。

ブラック企業と言いながら5年間も働き続けられた理由

僕が働き続けられた理由はたった1つだけでした。

人のココロを笑顔に出来る仕事

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イベントは、来場する人たちやたまたまイベント会場の横を通りすがった人たちが参加してくれるから成り立ちます。

例えばラーメン戦争!という名前で有名なラーメン店が集結!みたいなイベントが開催されることになっても来場者がいないと全く意味はないし、新商品が出たからそれを街中で配ろうと思っても受け取ってくれる人がいなければ全く成り立ちません。

でもラーメン戦争のイベントが開催されることが分かっていて、それを目的に来場した人が、「思ったより美味しくないしその割に値段も高くて残念…」ということもあります。

こればっかりは美味しいと聞いていた飲食店に入って食べてみたら、予想に反して残念な味だった…というのと同じようなもので、全ての人を一律に満足させられることは出来ないので仕方がありません。

でも、間違った方向性に向かっていないイベント(儲けてやろうが先行していないイベント)である限り、全ての人を満足させるまでには至らなくても、参加してくれた人たちは大体笑顔になってくれるんです。

そこで僕は、今まで自分がやってきた仕事を思い返してみました。

幼稚園に行って園児たちの笑顔を作ったり、ペットボトルの新商品が発売されるにあたって街頭で無料で配布したり、車の展示会だったり…(キリがないのでこれぐらいで)。

目的を持っていてもたまたまでもどちらだったとしても、そうやって参加してくれた人たちから笑顔で「ありがとう」という言葉を聞けて、みんな楽しんで帰ってくれる。

もっと言えば、子供たちとも触れ合う機会も多く、そんな子供時代の夏の思い出や冬の思い出の1ページに刻んでくれるかもしれない。

そんな仕事が出来ていることが楽しかったんです。

飲食店も似たような感じではありますが、お客さんはお金を払って食べに来ているので「美味しくて当たり前」、「やってもらって当たり前」という向きがあり、ちょっとハードルは高くなったりするんじゃないかと思います。

その点イベントは無料で行われるものも多いので、ガツガツしないでお客さんの譲り合いの精神もたくさん垣間見れるし、たまたまの向きが多いので(たまたま通りすがって何かもらえたとか)、お客さんが嬉しいと感じやすいのかもしれませんが。

実際のところ、お金を払う払わないを抜きにしても、心から楽しんで笑顔になってくれるものを提供できる仕事ってどれだけあるんだろうと思うわけです。

旅行に行って非日常を感じるのも、高級レストランで高級料理を食べるのも、高いお金を払えば最高級のサービスや料理が食べられますよね。それはそれで良いと思うんです。

でもそれとは別でもっと近い距離で、参加してくれた人たちが片意地張らずに楽しんでくれて、それを見た僕も楽しくなって、最終的に「ありがとう」と言って帰って行く。

あぁ、まさに人のココロを笑顔に出来る仕事だったから、きつくても続けられたんだぁという想いに至りました。

それが自分が考えた企画が少しでも通って、実現できた時はなおさら嬉しかったですし、僕が続けられた理由はこれだったんです。

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「仕事だから」と割り切らないといけなくなると、ココロが付いていかなくなった

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勤務時間がどれだけ長くても、給料がどれだけ安いと感じても何とかやってこれたのは、お客さんと直に接して楽しんで喜んでくれて、誰も損しないし誰も傷付かない、それが良かったから。

でもこのバランスが崩れてしまうと、崖から転げ落ちるように一気に転げ落ちていってしまいました。

不満しか募らないイベントはイベントじゃない

あなたがもしこんなイベントに遭遇したらどう思いますか?

最近の出来事を取ってみると、「カプリコのあたま」というお菓子が発売されましたね。ある一つの実話の出来事を商品はカプリコのあたまに変えてお話しします。

カプリコのあたまが発売されるにあたって、新商品を告知するべく色んなキャンペーンを展開することになりました。

そして街頭で無料サンプルを配るというキャンペーンも同時開催されることに。

もしあなたがたまたま通りすがった時に、このキャンペーンに遭遇したとしてこんな風に聞かれるんです。

  • カプリコのあたまを無料でお配りしてます~
  • カプリコのあたまは試したことありますか?

って。

隣で一緒に歩いていた友人は「食べたことがない」と答えました。

すると、「ではぜひ試してみて下さいね!」と言って無料で1箱もらえました。

でもあなたは発売日当日に食べたことがあったので、「あ~発売日に買いましたよ~!あれ美味しかったですよ!」と答えたとします。

すると、「買ってくれたなんてありがとうございます!」って。

さらに、「今回はまだ試したことない人にだけ無料で配ってるんです」って。

そしてそのまま無料の1箱はくれないままに立ち去っていきました。

別に通りすがっただけなので1箱もらえなくても別に気にならないかもしれませんが、「なんで?」という疑問は拭い去れないと思いませんか?

人によっては「買って売上に貢献してる人には無料サンプルを渡さないで、何も知らない人には配るっておかしくないか?」と怒り出す人もいるはずです。

まだ試したことがない人を対象に、広く商品を知ってほしいからという考え方を企業が持つことは当たり前で分かります。

出来る限り無駄を省いて効率化を図りたいという気持ちも理解できます。

でも、せっかく自ら気になって買ってくれた人がいるのに、「もうあなたは試したことのある人だから対象外」っていうキャンペーンのやり方はなんか違うくないか?っていう気持ちになったんです。

キャンペーンを展開する意義は、商品を広く認知させて売上に繋げるため。

でも、今までは逆だったら(参加するお客さん側だったら)こんなイベントあったらすごい羨ましいよな~という気持ちで仕事が出来ていたのに、「頼むから食べたことないって言ってくれ!」という気持ちばかりが先行するようになっていたんです。

もはやそんな気持ちになってしまうイベントは、僕の中ではイベントじゃありませんでした。

全てではないものの、気付けばこんな矛盾を感じるイベントが増えていました。

そしていつしか根本的に間違ってるだろという違和感を感じながら働くことが多くなったんです。

僕は人と話すのは得意な方だし、人見知りもしない、初対面の人でも何も臆することなく話せるタイプで営業も得意だと思ってます。実際昔はやってたこともありますし。

でも僕は営業の仕事には就きません。

それは「自分だったら絶対買わないのにな」、「他社のあの商品の方が良いのにな」という気持ちが出ると仕事だからで割り切れなくなって勧められなくなると分かっているから。

その気持ちと同様に、この状況が続いていく度に「このキャンペーンで一体誰が喜べるんだろ?」という気持ちが先行してしまったので、続けられる理由であった「人のココロを笑顔にする」ことから遠くかけ離れてしまったことで心がポキッと折れてしまったんだと思います。

仕事をしていく上で重視したい人のココロ

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飛行機の始まりを作ったとされるライト兄弟や、電気を発明したとか言われるエジソン、その他にもものすごいことに挑戦して発明して普及させて来た人たちがいます。

その人たちの多くは、自分の使命に感じていたとか、自分がしなきゃ誰がするんだという思いがあったなどなど、世のため人のためと思って努力していたことは事実でしょう。

今の僕は大層に世のため人のためと言って何かに取り組んでるわけじゃありません。

でもささいなイベント1つだけでも、人のココロは満たされて笑顔に出来ることが分かっています。

もしかすると、その些細な小さなイベントの積み重ねで世の中にビッグウェーブが起こるかもしれないと考えると、やっぱり僕が仕事をしていく上で大切にしたいのは、その先にある人のココロなんです。

もし今ブラック企業で働いていて、苦しくて抜け出したくても抜け出せない、仕事が楽しくなさすぎて仕方がない…そんな風に感じて何にもヤル気が起きないなんて人は、一度自分がやっている仕事の行程の先にある人のココロを考えてみるといいかもしれません。

「これは人のココロを笑顔にするどころか曇らせる仕事じゃないか」と思うのなら、一つ勇気を出して抜け出すのも手だし、自分がやっていることって実は遠い先に人が喜ぶことをしていると気付けることがあるかもしれません。

僕はというと、遠い先にある人のココロを動かす仕事じゃなくて、自分の隣で自分自身も含めて直接笑顔を見ることの出来る仕事がしたいと考えるので(というか、そういう仕事じゃないと続かないことが分かった)、ブログを通してやっていける仕事をこれからも考えていきたいと思っています。

ブラック企業を5年間続けられた理由 / まとめ

過酷な労働環境でそれに見合わない安月給にも関わらず働き続けられた一番の理由は、人のココロを笑顔に出来る仕事に携わっていたからでした。

そしてそれが感じられなくなった途端に、一気に僕の中で何かが崩れ始め退職するに至りました。(他にも様々な要因はありますが)

生きるためにはお金を稼がないといけないこの世の中で、仕事とは切っても切れない関係で、人生の中でもかなりの時間を費やすものです。

好きな事を仕事にして生きていくというのも大切ですが、せめて自分に関わってくれる人のココロを笑顔にしていけるような仕事や人間になっていきたいものですね。

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